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机の下の秘密基地
……プロ家庭教師ごん太の小さな発見……
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仕分け人ごっこ
もうニュースで相当話題になったのでご存知の方も多いかもしれないが、先日の「塩事業センター」に関する事業仕分けが非常に面白かった。ちなみにここで言う面白いとは、残念ながら「政治的に興味深い」という意味ではなく「可笑しい」という意味である。

私がテレビをつけた時、場面はちょうど会議が始まるところであった。仕分け人が強い調子でセンター長(らしき人)に質問する。「塩事業センターでは10万トンもの塩を備蓄していますが、こんなに必要なんですか?」 私はあまりこの問題に詳しくなかったので、直感的に「塩は生物が生きていくのに必要不可欠な成分だったはず。だからこそ、敵に塩を送るという言葉があるのだ。天災・人災など有事の際に蓄えがなかったら大ごとだから、これは必要なのではないか?」と思った。しかし仕分け人も考えなしにこのセンターを槍玉にあげている訳ではなかった。「あのね、塩って腐るものではないでしょ。そして現在、一般の流通経路(工場・問屋さん・スーパーなど)にも塩ってたくさん在庫として存在してる訳です。そういうのも含めて、お宅のセンターが本当にどれだけ備蓄する必要があるのか、試算したデータはあるんですか?」「あの、ですからそれはその…」「あるんですか!?」「いや、ないです…」

仕分け人は追及の手を緩めない。「ちなみに、今までにお宅のセンターから実際に塩が払い出されたという事例はあるんですか?」 その瞬間、それまで防戦一方だったセンター長が目を通していた資料に何かを発見したらしく、興奮気味に反論を始めた。「あのですね、阪神大震災の際にですね、当センターの方から14万トンの塩を被災地の方にですね…」彼がそこまで言ったとき、隣りに座っていた助手らしき人が慌てて「しょ…所長…14トンです…14トン…」「え…?」

仕分け人がこれを見逃すはずはない。「なんですか、間違いだったらきちんと訂正してください!」 センター長は得意顔から一転、顔面が「紅潮する」というのはこういうことだったのかと納得してしまうような表情になり「…じゅ……じゅうよんトン…でした……」と降伏宣言にも聞こえるか細い声を絞り出した。

端的に言えば「やっちまった」状態である。会議が始まる前から塩事業センターは規模縮小の運命を避けられなかったと思うが、彼が演じたあのチョンボは仕分け人と全国の国民に深い失望を与えた。「やはりふざけた団体じゃないか。センター長が10トンと10万トンの区別もつかないなんて、あいつは実際に塩を見たことがあるのか!」

例えばプロ野球の抑えのピッチャーが逆転ホームランを打たれて「戦犯」と叩かれることがあるが、それは年間130試合のうちのたった1試合に過ぎない。それに比べ、塩事業センターが国民の関心を集めることなど、きっと数十年に一度のことだろう。よりによってそんな時にコントのような一場面を演じてしまった彼の悲しさと言ったら、事業関係者の人たちは一体どんな心持ちであったことだろう…。

ちなみに、私もこれに影響されて奥さんと事業仕分けごっこをしてみた。「この化粧水とか乳液だとかよく分からないオイルとか…。本当にこんなにたくさん、液体が必要なんですか!?」「それは全部、美しさを保つためには必要なんです!」「ちょっと待ってください、その割には成果が表れてないじゃないですか!」「し…仕分け人!言っていいことと悪いことが……それよりあんただって、押入れに入れっぱなしのダンベル、いつになったら使うの!あとトレーニングするとか言って買ってきた高い縄跳び、全然使ってないじゃない!」

家庭内でむやみに事業仕分けはやらない方がいい。連立政権が崩壊してしまう…。

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