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机の下の秘密基地
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虫恐怖症
僕は虫が大の苦手である。どのくらい苦手かと言うと、以前指導先のご家庭で生徒さんの机に昆虫の標本が置いてあったのを「授業に重大な影響があるので見えないようにして欲しい」とお願いしたほどである。もはや、虫恐怖症と言ってもいいかもしれない。

そんな僕が先日、仕事を終えて家に帰ってきたところ、玄関のドアにセミがとまっていたのである。非常にショックだった。これでは家に入れない。

そこで、仕事帰りでメモ用紙をたくさん持っていたので、それを丸めて3mほど離れたところから10個ほど投げつけてみた。何個かは確実に当たったのだが、セミは驚いて少し飛び回ったあと、同じ場所に戻ってきてしまう。

途方に暮れ、しばらく家の周りを歩いて心を落ち着けることにした。もう夜だったので辺りに人気は少なく、遠くの森から聞こえてくるセミの鳴き声が頭の中をこだまして、余計に気が滅入ってくる。もう思い切って家に入るしかない。

そう思って家まで戻ってくると、ドアに張り付いているセミが2匹に増えていた。もうお終いだ。

かれこれ1時間ほど家に入れず、実家に帰ろうか、交番に行って相談しようか、などと思いをめぐらせていた時、同じアパートの2つ隣に住んでいる人が帰ってきた。普段はゴミを出す時間をあまり守らず、洗濯物も3日間干しっ放しにしたりする変な住人だと思っていたが、この時ばかりは助けを待つ無人島にやってきた救助船のように輝いて見えた。

早速、事情を説明してお願いしたところ、彼は一瞬面倒くさそうな表情をしてから肩にかついだスーツの上着をすっと降ろし、それをぶんぶん振り回してセミを追い払ってくれた。僕はついに、無事に家にたどりつくことができたのである。

ああ、大変だった。
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