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机の下の秘密基地
……プロ家庭教師ごん太の小さな発見……
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自転車泥棒が捕まった話

 

 

実は先日、自転車が盗まれてしまった。

この自転車は2年半ほど前、トライアスロンに出ることをきっかけに買った6万円くらいするちょっと良い自転車である。

仕事に行く際などにも重宝していたのだが、ある日駐輪場を見たら忽然と姿を消していた。この自転車はマンションの駐輪場にワイヤー錠で柱とくくりつけていたのだが、それでも盗まれてしまった。

ネットで近所の被害状況を調べたり、警察に被害届を出しに行った際に聞いた話を総合すると、どうやら犯人は複数人からなるグループであり、深夜にマンションの駐輪場に忍び込んで高く売れそうな自転車だけを見つくろい、がさっとトラックに乗せて持ち去ったらしい。私の自転車の4台となりには、私のと同じモデルで少し古くなった自転車(やや汚い)が置いてあったのだが、そちらはノーロックであるにも関わらず盗まれていなかった。犯人はしっかり見極めているらしい。確かに犯人の立場から考えると、たくさんの自転車が置いてあるマンションの駐輪場に行き、高そうな自転車だけを見つくろって持っていくというのはかなり効率的な犯行だと言えるだろう。

全く頭に来る話だが自分にはどうすることもできず、とりあえず警察に被害届を出したものの、そんな手際の良いプロに盗まれた以上、もう二度と手元に帰って来ることはないだろうとあきらめていた。

すると、しばらく経ってから警察署から電話が掛かってきて、残念ながら自転車は発見できなかったものの、犯人を捕まえたのでそれに関して少し話がしたいと言う。

私は自転車についてはあきらめていたが、犯人が捕まったという一方を聞いて少しテンションが上がった。担当の警察官が教えてくれた話を要約する。

捕まった犯人はベトナム人で、名前まで教えてくれたが捜査中の事件なので一応伏せておく。こいつが犯行グループのリーダーであり、他に4〜5人の仲間がいるらしい。そのうち2人は既に捕まっており、残りのメンバーも現在追跡中。ただ、今回証拠が揃って起訴できるのは自転車ほんの数台分だけで、このままでは軽い罪になってすぐに日本に戻って来てまた悪いことをする可能性が高い。そこで、余罪としてこんな被害届も出ており、明らかにこいつらの犯行ですというのをできるだけ付けたい。その許可を頂けますか。

私はもちろん許可した。むしろこちらからお願いしたいくらいである。こんなひどいことをする奴は二度と日本に戻って来て欲しくない。この警察官も丁寧に分かりやすく話して下さる人で、「こいつら本当に悪いやつなんです。1日に10〜20台くらい盗んでいて、今分かっているだけでも200台は盗んでる。防カメ(防犯カメラのことだと思われる)の映像もたくさん見ましたが、明らかに手慣れてる。この先もっと増えそうな気配です。盗んだ自転車はベトナムに輸出して売ってるんです」と説明してくれた。

それから、「それでごん太さん…犯人に損害賠償を求めるという選択肢もありますが…こいつら貧乏なんです。お金がないんですよ。多分、手間が掛かるだけでおそらく実際にお金を取るのは難しいだろうと思います…」と申し訳なさそうに説明してくれた。何もこの警察官が盗んだ訳でもないのに、犯人を捕まえただけでなくこのように申し訳なさそうに事情を説明してくれるなんてありがたいことである。200台以上が盗まれているのだから、こうしてその一人一人に電話をするだけでも相当大変な作業だろう。

私は今まで警察と言うとどうでもいい取り締まりばかりしていて横柄な態度の人物が多いというイメージを持っていたが、今回のこの警察官と話をして「こんな市民感覚のある丁寧で分かりやすい警察官もいるのか」と驚いた。

それから、たかが自転車が盗まれたに過ぎないのだが、未解決事件の被害者の人の気持ち(の100万分の1くらい)を理解することができた。

ある日、そこにあるはずの自分の自転車がなくなっていると、「盗まれたんだ。しかもプロの犯行だからもう帰ってこないんだ」と頭では分かっていても、どこか現実感に乏しく、「別の日にふと見たらあるんじゃないか。何かの拍子にひょっこり出てくるんじゃないか」という変な期待が頭の片隅に漂っており、気持ちを切り替えて新しい自転車を買おうとか、なかなかそういう気持ちになれないのである。

しかし今回、「私の自転車はベトナム人の○○・□□□という△△歳の男に盗まれたのだ。そしてきっと今頃は遠いベトナムの地で誰かを乗せて走っているのだ。きっとその人も私と同じあの自転車の風を切って進む楽しさを感じているのだろう」と思うと、ありきたりな表現だが心の整理がついたという感覚がある。

盗まれた自転車は帰ってこないが、警察が犯人を逮捕してくれたお陰で私は心の整理をつけることができ、少し前に進めるようになった。きっと警察の仕事は盗まれたものを取り戻すとか補償を請求するということも大変重要なのだろうが、同時にこうしてやり場のない怒りや悲しみを抱えた市民に対して納得を得るという形で心のケアをすることも重要な仕事として行ってくれているのだろう。そんな風に感じた。

 

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