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机の下の秘密基地
……プロ家庭教師ごん太の小さな発見……
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園児の心
私の娘は現在、幼稚園の年少である。

これくらいの年齢になると色々なお喋りをするのだが、「これはキティーちゃんが教えてくれた踊りなの!」とか意味の分からない発言も非常に多く、いくらかわいい我が子とは言え「へえ、そうなんだ!」と言いながら無視に近いスルーを決め込むケースも多い。

そんな娘の通う幼稚園では現在、友達同士で手紙をやり取りするのが流行っているらしく、娘も仲良しのお友達とミミズの這ったような文字(と言うよりミミズの方がまだ真っ直ぐである)とちょっとした絵(何の絵なのか判断がつかない場合も多い)、それにお母さんが代筆してあげたであろう普通の文字が入り混じった手紙を時々やり取りしてしている。

ちょっと前までは一人でジタバタしていただけの乳幼児が、友達なんかを作って手紙までやり取りしている姿を見て、親としては非常に感慨深いものを感じる。

そんな手紙ブームも少し落ち着いてきたここ最近だったのだが、昨晩、娘が泣きわめきながら「パ〜パぁぁ!てぇがみぃが、書ぁけぇなぁぁい!もじと絵をかぁいてえ!」と怒鳴りこんできた。「文字と絵をパパが書いたら、それはもうパパの手紙になっちゃうじゃん!」と軽く諭す。しかもよく見れば娘が半ば書き上げた手紙があるのである。

途中まで書いた手紙
↑娘の書いた手紙


「これを渡せばいいじゃん!」と言ったのだが、「これはぁぁ、からだがぁぁ、書けなぃぃ!あと、くちが曲がっちゃったぁぁ」と、便箋いっぱいに顔を書いてしまったせいで身体が書けないし、口が曲がっているからダメだと言う。「いやいや、上手に書けてるからそれを渡せばいいよ!」と言うが、なおも食い下がって来る。私は「相変わらず訳の分からないことを言う娘だ」としばらく無視を決め込むことにした。

しかし、何となく気になったので、「もう仕方ないなあ…分かったから。じゃあ、どういう身体を付けたいの?」と聞くと、何やら友達からもらった手紙を差し出してくる。

お友達からもらった手紙

ここで私は一つ納得がいった。友達がくれた手紙には全身が書かれており、娘もお返事には全身を描きたかったらしいのである。しかし先述の通りバランスが悪いせいで顔だけで紙がいっぱいになってしまったのである。

とにかくこのギャン泣きモードをすぱっと切り替える目的もあり、私はちょっと変わったことをして気をそらせることにした。まず娘の手紙をスキャナーで取り込み、画像加工ソフトで口の角度を修正して見せた。パソコン画面を見つめる娘は既に泣きやんでいた。

口を修正してみた

「あとはこれに身体を付けたいんだよね?」と確認し、インターネットの画像検索で適当なドレスのイラストを見つくろって、それに娘の描いた頭を乗せる。



完成した手紙

全くもってひどい出来だが、娘は「そう、そう!!」となぜか非常にご満悦の様子。ついでに背景と、もらった手紙に描いてあったお友達のイラストも友情出演させておいた(レイアウトについては本人の希望を尊重した結果であり、私の頭がおかしいのではないということをご理解ください)。

そしてこのアバンギャルドな作品をプリントアウトすると、娘は目にもとまらぬ速さでそれを封筒に入れて幼稚園のカバンに入れた。

ふと気になったことを聞いてみた。「ねえ、なんでそんなに手紙出したいの?文字も絵も書けないんだったら、別に無理して書かなくてもいいじゃん」

すると娘はこう答えた。

「だって、あやちゃんから手紙もらいたいんだもん!」

私は予想していなかった答にはっとした。そうか、この子は仲の良いお友達からまた手紙をもらいたいから、親が書いたものでもいいので、とにかくその子が書いてくれたものと同じフォーマット(全身が描かれた絵)の手紙を用意したかったのだ。私はてっきり、子供のことだから単に何かが描きたい、でもうまく描けない、イライラする、訳の分からないことを叫ぶ。ただそれだけのことだろうと思い込んでいた。人に愛されたいから、その人の求める物を与えたい。この心理は何ら大人と変わるものではないだろう。4歳の子供が既にこうした思考をするということは本当に驚きである。

私はその後、娘に「なんであやちゃんのことが好きなの?」と聞いたところ、少し考えてから「う〜ん、いっぱい遊んでくれるから」と言っていた。私もどちらかと言うと友達が多い方ではなく、自分を慕ってくれる友人がいるとこちらも嬉しくなって付き合いを深めるタイプだから、ひょっとするとそういう所は私に似てしまったのかもしれない。

少し話は逸れるが、私が小学校2年生くらいだったとき、学校の国語で「がまくんとかえるくん」という話が教科書に出てきた。かなりうろ覚えなのだが、その話の中でがまくんはかえるくんから手紙をもらいたいのだが、なかなか手紙がもらえないという場面があった。それについて先生が「がまくんはなぜ手紙がもらえないのでしょう?」と生徒たちに質問した。私を含め多くの生徒が色々な答を言ったのだが全く当たらなかった。その時、鈍臭くて何かと仲間外れにされることの多かった志村くんが珍しく手を挙げた。彼が手を挙げただけでもうクラス中は大爆笑である。さて、どんな的外れなことを言うのかと皆が注目する中、彼は正解である「がまくんが手紙を書かないから」という答をを当たり前のように述べた。この時、クラスは水を打ったように静かになった。

私はこの光景が今でも鮮烈に頭の中に残っている。今回の娘のエピソードも何かこれと相通ずるものがあるように思う。


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