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机の下の秘密基地
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衝撃的な日本語テキスト
先日、知り合いの外国人の家に遊びに行ったところ、本棚に日本語のテキストが置いてあり、「外国人はどんなテキストを使って日本語を勉強しているのだろう」と何の気なしにパラパラと眺めてみたところ、その内容があまりにも衝撃的だったのでみなさんにもご紹介したいと思う。

その日本語テキストとはこちらである。
(画像はすべてクリックで大きくなります)

Ultimate Japanes Phrasebook Cover

『The Ultimate Japanese Phrasebook: 1800 Sentences for Everyday Use』という本。

日本語に直すと『究極の日本語フレーズブック:日常会話のための1800文』といったところだろう。

Amazonで調べてみると、外国人向けの本であるから基本的に日本での取り扱いはなく、アメリカやイギリスの書店が発送元になっている。レビューは今のところ3件入っており、総合評価は☆4つである。少なくとも一定の評価は得ている本と言えるだろう。

では早速1ページ目をご紹介する。

standard phrase

ご覧のようにまずは基本的な日本語表現が紹介されている。この本の構成としては全部で19章に分かれており、「買い物の章」「外食の章」「仕事・職場の章」など、それぞれの章で場面ごとによく用いられる日本語が紹介されている。

しかしこの本、読み進めて行くと分かるのだが、一部のやや特殊とも思える状況に対するボキャブラリーが異様に充実しているのである。

まずは「Insults and Incendiaries」(侮辱と挑発)というページを見てみよう。

insults and incendiaries

ご覧の通り、「失せろ!」「死ね!」「てめえ、やる気か?」などの過激な言葉が一通り並んでおり、相当のインパクトがある。それでいてすぐ次のページには「本当に申し訳ありませんでした」「本当に知らなかったんです」といった言葉が配列されており、そんなに謝るくらいなら最初からもう少し別の言い方をしておけばいいのにと思ってしまう。

お次はルックスに関する充実したフレーズ群である。

chest_belly_buns

割れた腹筋の男から太鼓腹の男、さらにはかわいいお尻をした男の子まで様々な男が登場する。女性に関する表現よりも多く収録されている気がするのだが、これはこの本の作者が女性二人組だからだろうか。ちなみに私はこの本で初めて「はみ肉」という日本語の存在を知った。

overall_looks

引き続きルックスに関するフレーズが紹介されているが、最後の「あの人、見るからにヒラ社員っぽいよね」というのが哀愁を誘う。しかし、実はこの本、「相手が金持ちそうか。またどれくらいの金持ちなのか」ということに関する表現がこれまた異様に充実しているのである。

lifestyle

やはり男はルックスに加え、金を持ってるかどうかが非常に重要であるという、この世の真実を隠すことなくストレートに表現している。

そして、これはあくまで私の感想に過ぎないのだが、どうもこの本は最初から読んでいくと「フィリピンあたりからやってきた女性がお金持ちの日本人男性とうまく結婚し、なんだかんだありながら日本の生活に馴染んでいく」というストーリーがおぼろげに見えてくるのである。

少しだけその流れをみなさんにも見て頂きたい。

若い頃は…

そう、彼女は若い頃は結構遊んでいたのです。

その後、同じフィリピンからやってきた女性と「私は腹筋が割れた男が好きだわ」とか「私ははみ肉がつかめるくらいの方がいいわ」といった互いの好みの話をしつつ、しかし「あいつはヒラ社員っぽいからダメ」とか「あの人は王様のような生活をしているらしいわよ!」とリッチな男性を鵜の目鷹の目で探しています。

what_I_want_is

そう、そのためには「とにかく、思いっきりセクシーなのが、ほしいんです」

そして本書第15章「The Private Zone」(プライベート・ゾーン)では男と女の会話にスポットを当て、これまで以上に充実したフレーズ群が紹介されます。もう何も言いません。とにかく見てください。

private_zone_01
private_zone_01

private_zone_02
private_zone_02

private_zone_03
private_zone_03

private_zone_04
private_zone_04

private_zone_05
private_zone_05

怒涛の展開でベイビー誕生です。

ちなみに、少し別のページには下記のようなちょっとしたトラブルがあったことをにおわせるフレーズが収録されています。

トラブル?_01
once

トラブル?_02
panic

しかし子供が産まれてからの超高速展開はもう誰にも止められません。

musume_nihongo

日本で育ったのですから当然と言えば当然でしょう。

public_or_private

子供には良い教育を受けさせてあげたい親心は万国共通です。

okuyami

もうこの頃には日本で誰かのお葬式に行くという機会も増えてきます。お悔やみの言葉もばっちりです。

traditional_food

おせちとか、日本人よりも上手に作れそうです。

takao_san

ついに東京に住んでるなら高尾山くらい登っておかないとという気分になります。もはややんちゃして遊んでいた若い頃の面影は微塵もありません。他にも「ホノルルマラソン目指してトレーニングしています」などの例文も収録されており、完全にヘルシー志向に変わったことが伺えます。

…どうでしょう。何だかフィリピンから身一つでやって来た女性の立身出世物語に見えてきませんか?

ちなみにこの本の最後に収録されているフレーズはこれです。

last_phrase


本当にこの本で大丈夫!?(笑) さて、この本についてですが、私が記事を面白おかしくするために変わった部分を凝縮したとかいうことはなく、本当に全編にわたってこんな雰囲気です。かと言って、この本は決しておかしな作者がウケを狙って書いている訳でもありません。

phrasebook_authors
↑カバー裏表紙より

調べてみると分かりますが、この日本人の方は土屋京子さんというお名前で、『ワイルドスワン』などの翻訳でも知られる東大出身の翻訳家の方です。

いくらなんでも男性のお腹に関するボキャブラリーが豊富過ぎるだろというツッコミは禁じ得ませんが、本当の意味での日常生活という部分に注目してフレーズを集めたこの日本語教本は、訳の分からない難しい単語や文法ばかり覚えて結局は喋るようにならないという今の日本の英語教育に対して何かを考えさせてくれることは間違いありません。

まあそんな小難しいことを考えずとも、ぱらぱらとめくっていると可笑しくて笑える楽しい本です。本来は日本語教本ですが、対応した日本語と英語の文が1つずつ紹介されているので、日本人がそういった英語を覚えたいという場合にも使うことができる一冊だと思います。


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