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机の下の秘密基地
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ぬかに釘の「ぬか」って「ぬか味噌」なの?
先日の記事でもご紹介した通り、『一問一答 ことわざ問題集』という電子書籍を出版しました。

この本ではことわざの語源や分かりにくいと思われる言葉に対して解説を入れています。たとえば、

○たで食う虫も好き好きの解説
「たで」というのは苦味のある植物の一種。それを食べる虫もいるということから。

○あばたもえくぼの解説
あばたは天然痘にかかるとできる小さなくぼみ。えくぼは笑った時にほおにできる小さいくぼみ。

○風が吹いたら桶屋がもうかるの解説
風が吹くとほこりがまう。すると目にほこりが入って失明する人が増える。失明した人たちは三味線の弾き語りを仕事にすることが多い。三味線がたくさん売れる。三味線を作るのには猫の皮が使われる。猫が減るとねずみが増える。増えたねずみはお風呂場の桶をかじる。そのため桶がたくさん売れる。

といった感じです。

この解説を入れる作業をしている中で、1つどうしても分からないことがありました。それは「ぬかに釘」の「ぬか」は、ぬかに塩・水を混ぜて発酵させた「ぬか味噌」を指しているのか、それともぬか本来の意味である穀物を精白した際に生ずる粉状の状態そのものを指しているのかということです(辞書を引けば分かりますが「ぬか」という言葉はこの2つの意味で収録されている場合が多いです)。

私は都会育ちなのでぬか自体を目にしたこともほとんどないのですが、どうしてもぬかと言うと「ぬか味噌」を思い浮かべ、ぬか味噌に釘を入れてもぶにゅっとして効果がないというイメージを持っていました。しかしぬか自体も昔は料理でのあく抜き・輸送品の緩衝剤・家屋の艶出しと色々な用途に使われていたということを知り、ひょっとすると「粉状のぬかに釘を刺してもふぁさっとなって効果ない」という意味なのかもしれないと考えるようになりました。

そこで色々な文献やネットを漁り、また母校の国語科の先生に問い合わせてみたりしたのですが、結論から言えばはっきりと断定できる証拠は見つかりませんでした。ただ、私は今のところ「粉状のぬかそのもの」を指す可能性が高いと思っています。その理由は

・ことわざ辞典に収録されている他のことわざ「ぬかの中にも粉米」「ぬかの中で米粒探す」は明らかに本来のぬかを指している。そしてそれとは別に「ぬか味噌が腐る」ということわざがあり、ぬか味噌を指す場合はきちんとそれを明示している。ただしそれぞれのことわざが成立した時代が異なる可能性があり決定打とは言えない。

・ぬか味噌なら粘り気があるため一応釘は立つ。しかし粉状なら全く立たない。より効果がないことを示すならばこちらなのではないか。

といった点です。

ちなみに、この「ぬかに釘問題」をさらにややこしくしているのが、このことわざとは直接関係のない「ぬか味噌に釘」という生活の知恵が存在することです。ぬか漬けを作る際、ぬか味噌に釘を入れておくと鉄分が野菜に浸透して鉄分も摂取できるという仕組みです。この事実があるため「ぬかに釘」という単語を入れて画像検索を掛けるとたくさんの「ぬか味噌&釘」の画像が出てきますが、これは残念ながら何の証拠にもなりません。

一つの事実としては、ぬかに釘ということわざの出典は江戸時代に書かれた『浮世風呂』とされており、すなわち江戸時代に単に「ぬか」と言えばどちらのことを指したのかということが分かれば相当な信頼度のある証拠になるだろうということです。もし江戸時代の文学に詳しい方でこの点に関してご存知の方がいらっしゃったら、ぜひ教えて頂ければと思っています。


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